回復パーティションを削除してHDD再利用!【SATA→USB変換】
今まで使ってきた古いPC、買い替えなどで処分することも多いと思いますが、PCパーツは再利用に使えるものもあります。特にメモリやハードディスク(以降、HDD)が使いやすいのではないでしょうか。
私は10年以上前に組んだPCをずっと活用しています。
当然ながらスペックは今のものと比較になりませんが、このPCで負荷のかかる処理は基本しないので古くても特に問題なかったのですが、最近ではさすがに厳しくなったのでついに買い替えることにしました。
せっかくなのでこのPCの内蔵HDDをデータ保存(バックアップ)用外付けHDDとして再利用しようと思いました。
今やSSDや転送速度の速い外付けHDDも比較的安価で市場にあるので、わざわざ古いものを再利用する必要もないと言えばそうですが、保存したいデータが大量にある方は再利用を考えてみてもいいのではないでしょうか。
私の場合は、ほぼ興味によるものですが。。。
本記事で書く再利用方法には、内蔵HDDの接続方式(SATA)からUSBに変換するため、別途変換ケーブルを用意し、別のPCに接続して操作する必要がありますのでご注意を。
SATA→USB変換ケーブル
内蔵HDDの接続規格(ここではSATA)では外付けとしては使いづらいのでUSBに変換します。
今回はロジテックの変換ケーブルを購入(2,500円前後)しました。↓
これだと、3.5インチと2.5インチ兼用なのでHDDの大きさの違いを吸収できます。
内蔵HDDを取り出して電源と別のPCに接続しスイッチON。
HDDの状態確認
使っていたHDDをディスクの管理で見るとこんな感じ。「ディスク1」が今回の1TBHDDで、使用領域はフォーマットした状態です。パーティションが分かれているのは、249GBのボリュームにはOSとプログラム領域、681GBのボリュームには(ほとんど使っていないですが)データ保存領域として分けて使っていた名残です。
外付けHDDとしてはパーティションを区切りたくなかったので、全て削除しようと思ったのですが、なんと真ん中の回復パーティションが消せません。まさかの挟まれた消せない領域。。。
右クリックで削除できるところ、メニューにはヘルプしかありません。このままでは外付けHDDで認識した時にドライブが分かれていまいます。。。
そこで登場するのが「diskpart」。
Windowsに搭載されているディスク操作のコマンドです。
「diskpart」で回復パーティション削除
「diskpart」は、WindowsOSに搭載されているボリュームやパーティションなどディスク操作するときのコマンドです。
「ディスクの管理」ページで削除できなかった回復パーティションを「diskpart」で削除することができるのです。間違って違う領域を消してしまうとその領域のデータが吹っ飛ぶので「diskpart」を使う時は気をつけてください。
「スタート」キーを右クリック→「ファイル名を指定して実行」をクリックします。
※Windows(ロゴ)キー+「R」でも可。
「diskpart」を入力して「OK」をクリックします。UAC(アクセス権限に関するもの)の確認が表示された場合は「はい」をクリックします。
「diskpart」のプログラムが起動しますので、そこで「list disk」を入力してEnterします。すると現在PCが認識しているディスク情報が表示されます。
「ディスクの管理」ページでも確認できた今回の操作対象はディスク1なので、「select disk 1」と入力しEnterします。指定する数字は認識しているディスク数で変わるので「ディスクの管理」や「list disk」で必ず確認してください。
「ディスク1が選択されました」と表示されたら、再度「list disk」すると「ディスク1」の左側に「*」の記号が表示されます。操作対象のディスクを示すものです。
この状態で「list partition」を入力しEnterします。選んだディスクのパーティション状況が確認できます。ここでは「Partition2」が回復パーティションであることが確認できますね。
「select partition 2」を入力し、Enterします。「パーティション2が選択されました。」と表示されたら、再度「list partition」すると「Partition 2」の左側に「*」の記号が表示されます。操作対象のパーティションを示すものです。
パーティションを選択できたら「delete partition override」を入力し、Enterします。
「…正常に削除しました。」が表示されたら、再度「list partition」すると先ほど表示されていた回復パーティションの「Partition 2」が無くなっているのが確認できますね。
「ディスクの管理」を見てみます。
回復パーティションが無くなって「未割り当て」領域に変わっていました。
ふと、「list partition」で見た時の「Partition 2」が無くなったら欠番になるのかなと思い、もう一度「diskpart」で確認すると「3」が無くなり番号が詰められていました。
回復パーティションの削除完了です。
全領域未割り当て化(ボリュームの削除)
ここまできたら後もう少し。
「diskpart」でも引き続きできますが、「ディスクの管理」でのマウス操作の方がしやすいです。
回復パーティションが削除できたので次は、既存のボリュームも削除、つまり未割り当てに変えていきます。
「ディスクの管理」で削除したいボリュームで右クリック→「ボリュームの削除」をクリックします。削除の確認が表示されますので「はい」をクリックします。
すると、未割り当てになり、自動的に未割り当て同士が統合されます。回復パーティションが(しかも間に)あるとこれができないのです。
もう一つのボリュームも同様に削除します。
削除完了。
ついに全領域が未割り当てになりました!
新しいボリュームの作成
未割り当て領域で、右クリック→「新しいシンプルボリューム」をクリックします。
ボリューム作成ページに進みますので、「次へ」をクリック。
ボリュームサイズを決めます。ここでは全領域を一つのボリュームとしたいので最大値を入力し、「次へ」をクリックします。PCに接続したときに領域(ドライブ)を分けたいときはボリュームサイズを調整して複数作成することになります。
すぐにデータ保存できるようPCに認識させる場合は、「次のライイブ文字を割り当てる」を選び、任意の空きのあるドライブ文字(FドライブやGドライブなど)を指定し、「次へ」をクリックします。
フォルダーに直接この領域にアクセスするように指定する場合は「次の空のNTFSフォルダーにマウントする」を、ボリュームを作成するだけでアクセスはまだできないようにする場合は「ドライブ文字またはドライブパスを割り当てない」を選びます。
フォーマットするのでファイルシステムを指定します。「NTFS」、「exFAT」から選べますが、どちらが良いかは用途によるのでご自身の環境によります。
超簡単に説明とすると以下のようになるかと。
NTFS | 複数ユーザーのアクセスに強く、アクセス権限のなどの管理が可能。 データの保護性に優れ、データの読み書きエラーが少ない。 Mac環境で読み込みできるが変更(書き込み)ができない。 |
exFAT | Windows、Macともに読み書き可能。 |
私の環境ではWindowsしか使う予定がないので、ここではNTFSを指定しています。基本的には各パラメータの値は初期値ですが、ボリュームラベルは見分けがつくようデフォルトからは変えておきました。
指定できたら「次へ」をクリックします。
確認ページが表示されるので、「完了」をクリックします。
「ディスクの管理」で未割り当てだったところが、ExHDDの領域(Fドライブ)として作成されました。
エクスプローラーでも見てみると、ExHDDが表示されていますね!
内蔵HDD(SATA)→外付けHDD(USB)完成です。
データ保存用HDDが拡張できました。
内蔵DVDドライブも使える
今回使った変換ケーブルはSATA接続からUSBに変換できるものなので、PCでSATA接続内蔵のDVDドライブを使っていたのであればこのドライブも外付けとして使えます。
少しでもあるものを再利用したい場合には良いですね。
必要に応じて変換ケーブルを差し替えことで外付けHDD、外付けDVDドライブとして使い分けることが可能となります!
ちなみに画像は私が旧PCで使用していたバッファローのBD(ブルーレイディスク)ドライブ(BR-PI1216FBS-BK)です。
当初BDはあまり出回っていなかったようですが、せっかくなので搭載して、ちょくちょく映画などを見て楽しんでおりました。(余談。。。)
まとめ
買い替えなどで使わなくなったPCでも、全て処分するのではなくパーツ単体としてはフリマサイトで売ることもできたり、今回のように再利用も可能です。
変換ケーブルが別途必要にはなってしまいますが、一つあれば差し替えることで複数のHDDがあっても汎用的に使えます。
余談ですが、フリマサイトにおいて個人的にはPCパーツの中でもキャッシュメモリが売買しやすいパーツですね。出品数も多く、容量アップのための購入、不用メモリの売却するのにとても良い環境です。
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