年齢識別装置「EXC-2500ZYM」の取り付け

taspo(タスポ)が使えなくなる!
通信回線のサービス終了に伴い、年齢確認(成人識別)のICカードであるtaspo(タスポ)が2026年3月末でサービスを終了することが決定しているのだ。
taspo(タスポ)が設置されている自販機が使えなくなってしまう。自販機がまだ使える状態であってもtaspo(タスポ)が使えなければ自販機が稼働しないため、今後は運転免許証やマイナンバーカードなどを利用した新しい年齢識別装置への切り替えが必要となる。
これに対応するため、財務省が成人識別装置として事実認定している松村エンジニアリングの運転免許証・マイナンバーカード年齢識別装置「EXC-2500ZYM」を導入することにした。
業者への取り付け依頼することも選択肢としてあったが、費用の関係からも自身での取り付けを試みる。
自販機のメーカー、機種により取り付け方法が異なる場合があるため注意いただきたい。
年齢識別装置「EXC-2500ZYM」とは?
taspoで年齢識別している自販機をサービス終了後も引き続き使うには、事実上、松村エンジニアリングの運転免許証・マイナンバーカード年齢識別装置「EXC-2500ZYM」(以降EXC)をtaspoの替わりとして使うしかなさそうだ。下位バージョンもあるが、サポート終了していることがあるので注意が必要。
EXCは、運転免許証やマイナンバーカードの生年月日を読み取り、20歳以上、20歳未満を判定できる年齢識別装置であり、カード挿入~年齢確認~カード排出まで約3.5秒で高速判定する。その間有効期限判定も行われるため有効期限切れカードは使えない。
自販機業者経由で購入するのが一般的だ。
ECサイトにおいて私が当時確認した時点ではあまり見かけなかったが、一定の需要はありそうなのでECサイトにも出てくるかもしれない。
そして何より価格に驚く!20万円以上するのだ。
いくつか取り扱っているところに問い合わせしてみたところ、大体23万円前後といったところだ。
免許証やマイナンバーカードのカードリーダーといえば1万円も出せば、十分に対応できる機器が相当数あるのに23万円とは、なかなかの価格。
特許や認定、自販機との連携という点も考慮すると高くなるのも致し方ないのかもしれないが、かなり割高に感じるのは私だけだろうか。。。
しかもこれは本体だけの価格。取り付け費用は別途である。取り付け費用は2万~3万といったところだ。接続には自販機の種類によって異なる専用ハーネスが必要になってくるのだが、本体価格に含まれているものもあれば、業者によってはこれも有料だったりする。
取り付けまで全部おまかせとした場合、トータルすれば結局25万円程度することになる。
自販機1台でこの費用をかけるとなると、自販機売上が絶好調なら回収も短期間でできるかもしれないが、全ての自販機オーナーがそうではないと思うのでおそらく撤去・撤退を余儀なくされるところもあるのではないかと思う。かく言う私もその悩みが無いわけではないが、購入することに至った。
そして、取り付け費用をかからないようにするため、取り付けも自身で行う。
年齢識別装置「EXC-2500ZYM」の購入
EXCを購入する時は自販機のメーカーや種類に注意が必要で、機種やtaspoの形式によって取り付けに必要なハーネスが異なる。購入前に自販機の型番などを販売店に伝え、取り付け可否を確認しよう。私の場合、taspo表面が以下のクボタ製自販機だ。

購入後届いたもの。
EXC↓


専用ハーネス↓いろんな箇所から分岐&結線しているもよう。黒いボックス内には基板が入っていた。

接続方法は、シンプルにいうと既存のコインメック(またはビルバリのどちらか)配線の間に専用ハーネスをかませて分岐させる。ザックリだと以下のイメージだ。
【取り付け前】
メイン基板-コインメック
↓
【取り付け後】
メイン基板-EXC-コインメック
もう少し厳密に言うとこのイメージ。
メイン基板-(専用ハーネス)-EXC-(専用ハーネス)-コインメック
取り付け位置を決める
実機で取り付け位置を決めよう。
ダミーのあるアクリルだと穴もあけやすく、位置も比較的自由だったが、自販機右上にスペースがあるので販売スペースが潰れてしまうのを避ける意味でもこちらに決めた。金属のため穴あけには少々固い。


右上部分に決めた理由はもう一つ、裏側にちょうどよいスペースがあったからだ。サイズ感が本当にちょうどだったので、今回のような拡張用に用意されていたのだろうかと思うほど。
EXCに付属している補強版で、スペース確認と穴あけ位置をマークした。




ネジ部分はM4ビット、配線穴にはステップドリルを使用。
私の手持ち工具はあまり充実していないため、かねてより、ステップドリルあったら便利だなと何度も思うことがあったので汎用性のあるステップドリルを購入していたこともあり、ここでも活躍。4mm~32mmまで対応しているので、私のDIY範囲など余裕でまかなえる。


ちょっと厚みがあるので、両サイドからゴリゴリ。
EXCのカプラが通るくらいまであける。22mmがちょうどよかった。


あいた。大きさ調整しながらバリを取る。
バリ取りに使っているのは百均のルーター。地味に便利だ。じょりじょり削る。



配線はおいといて、ひとまずEXCの取り付け位置に固定。自販機の金属部分に固定するので、補強版は無くてもよさそうな気はするが、標準で付属しているものなので一応使う。専用ハーネスとEXCをカプラ接続。
収まりの関係から、極力既存配線を沿うように通す。


既存配線からの分岐(メイン基板)
続いて専用ハーネスの全体的に必要な長さがわからないため、先に専用ハーネス末端である分岐部分を既存配線から分岐接続する。
まずは、自販機下部のカバー類を外す。スイッチを切ったり、配線を通したりするため、全部外した方が作業はしやすい。
右側にはスイッチ、左側にメイン基板(正式名称がわからないが「ガイダンスユニット」と呼ばれることもあるそうだ)

メイン基板(ガイダンスユニット)とスイッチ。
既存配線を外すため、まずはスイッチのレバーをOFF側にし、電源を切る。


メイン基板から出ている4ピンのカプラを外す。


専用ハーネスを既存配線との間にかませるようにカプラを接続。
ここでも既存配線に沿うようにハーネスを通す。


スイッチの後ろ側には基板がびっしり。ここを通すのは必須ではないが、既存配線もここを通っているので収まりの観点から専用ハーネスもここを通すことにした。

赤い矢印の線が今回の専用ハーネス。途中でチューブと養生テープが見えるのは、この部分だけ線の保護が無かったので私が念のためつけただけである。
ちなみにグレーの線も専用ハーネスの一部だが、線が長すぎて収めるところがなかったので、この位置に固定しているだけであり、ここを渡すのは赤い矢印の黒線のみでOK。


既存配線からの分岐(コインメック)
続いて位置的には自販機中央あたりにあるコインメック。ここを分岐する。
(紙幣収納ビルバリの方でも良いが、スペース的に厳しいのでここではコインメックにしている)
通常では、シンプルに1本の配線でコインメックとカプラが接続されているのみだ。
このあたりに専用ハーネスのコインメックに接続する部分がくるように長さを調整する。線がゴチャついて煩雑に見えるが要は、カプラを接続すればよい。


既存配線で接続されているカプラを外し、専用ハーネスのカプラに付け替える。

接続したら空いたスペースに専用ハーネスを束ねて収めよう。
実は、このあたりに収めるのが何気に難しくかなり苦戦した。。。スペースも限られるうえ、分岐や結線している線の長さがバラバラなので余裕がなく、まとまりのまま収めなくてはならないためだ。
周辺の稼働部に干渉してもだめで、収まりが悪ければドアを閉めた時に噛んでしまう。かといって、強引に押し込んで線を傷めてもいけない。
とりあえず、黒いボックスを硬貨投入口のガイドのプラスチックに固定すると少し収納しやすくなる。最終的に画像のように収めることができた。

EXC本体と専用ハーネス接続部分の配線は、かなり余ったので丸めておく。

最後に専用ハーネスが既存の機器に干渉していないか、ドアを閉めた時に噛まないかよく確認する。もし噛んだりしていたら、断線してしまう可能性も高くなりEXCだけでなく、自販機ごと機能しなくなるので要注意だ。
取り付け完了
全て接続、確認できたら、スイッチをONにして電源を入れよう。
自販機とEXCの初期動作後、EXCの表示パネルが「受付中」になれば取り付け完了だ!
実際、運転免許証かマイナンバーカードで年齢識別し商品が購入できればOK。
taspoも併用できる仕様のため、必要であればtaspoも。

まとめ
年齢識別を必要とする自販機の仕組みとしては簡単に言えば年齢判定による販売OK、販売NG信号のやりとりであるため、今回のtaspoサービスが終了してしまうと、いくら自販機が正常でも販売OK信号を出す機器が無くなれば何の意味もなくなる。自販機にお金を入れたとしても、自販機は販売OKの信号待ち状態が続くだけとなってしまう。
さらにサービス終了後のtaspoは、有効期限切れという扱いとなるため、無効カードとしてはじかれてしまうのだ。
今回のEXC取り付けにより、taspoとは別に運転免許証やマイナンバーカードでの年齢識別による、販売OK/NG信号のやりとりができるようになり、自販機はtaspoからの信号だけでなく、EXCからの信号も受け取れるようになるのだ。






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